Archive for February-2007

決戦!

2007-02-01 17:00:00

朝5時に目を覚まし、7時前に都内私立中学校の校門前で決戦に向かう生徒を待つ。背中とおなか、足の裏にカイロを貼り付け、上腕に学習塾の名前が入った腕章をつける。生徒たちは1月入試を経験しているとはいえ、やはり本番は緊張感が異なるものだ。

集合時間の1時間前。気の早い生徒がやってきた。ずらっとホストのように立ち並ぶ塾講師の群れに最初は驚いた様子だったが、私の顔を見つけると笑顔で走りよってきた。息が白くなるほど寒い朝だったが、しっかりと素手で彼女の手を握った。

「合格して来い! お前が落ちたら全員落ちて学校が破産するぞ!」

と軽い冗談を飛ばしつつ、激励した。生徒は「全員落ちるわけないじゃん!」と、冷静な突っ込みを入れた。十分落ち着いているようだ。

実は毎年、私はこのように冗談をまじえて声をかけるようにしている。緊張は声を出すことによって解ける。生徒を笑わせたり、反論させたりして、声を出させることで緊張が解けたらと考えているからだ。

今日の生徒は冷静に返答し、試験が終わったあとに感想を聞いたが、やはり緊張はしていなかった。これが緊張して手が震えるような状態だと、私が冗談をいっても、「はい」「いってくる」「うん」といった、短い言葉で答えるのがやっとで、まともな会話が成り立たない。そういった生徒は手を握って、目線の高さを同じにして、5分くらい語りかけるようにしている。あまり長時間引き止めておくと、それはそれで問題は起きるので、生徒を引き止める時間には十分に注意しておく必要はあるが、この時間は受験結果を左右する重要なポイントだ。

 

ちなみに、門前激励は生徒を激励することが最重要だが、他塾と競争し、勝たなければならないこともある。こういった裏話は受験が落ち着いたらあとで…。

Category : 中学受験

ほぼ最終決戦!

2007-02-03 17:00:00

主要な中学校の入試は今日でほぼ終了する。多くの受験生にとっては最後の中学受験日だ。もちろん慶応中等部のように、まだまだ結果が出ないところもあるけど、この最終決戦に敗れると全滅という生徒もいる。

ここまで来ると、生徒間の明暗ははっきり分かれている。1日の入試で本命に成功した子どもたちは気軽に残りの受験を楽しんでいるが、1日、2日と失敗し続けている生徒は、プレッシャーで押しつぶされそうな状態で、今にも緊張の糸が切れてしまいそうな奴もいる。

塾講師の仕事は、普段は学力を向上させることが最優先だけど、いまは心のケアに精魂を注ぎ込まなければならない。

「高校や大学受験でがんばる気力があるなら適当に受けて来い。それが嫌なら泣いてでも合格して来い!」

アドバイスの言葉は生徒の性格にもよるけど、現実から目をそむけさせないようにすることが大切だと思う。12歳とはいえ、現実逃避をしていい場面としてはいけない場面の区別くらいはつくはずだ。もし中学受験に失敗したら、高校受験で必ずがんばらなければならない。しかし、中学受験で失敗した理由を自分の外に求めて、がんばれなくなってしまう生徒もいる。成功したらいうことなしだけど、失敗したときのために、泣き面に蜂を与えるような言葉も必要かなと思う。失敗し続けている生徒は、これを機に強くなって欲しい。

Category : 中学受験

最後の合格者!

2007-02-09 17:00:00

首都圏で私立高校入試が本番を迎え始めた時期だけど、今日、うちの塾で最後の中学受験の合格者が出た! 慶応中等部の合格発表があったのだ。これで今年の中学入試は終わった。例年になく、明暗がはっきり分かれてしまった学年だったけど、今後もがんばって欲しい。

詳しい戦績は書くのを控えるけど、御三家レベルから偏差値40前後の学校まで、第一志望に合格できた生徒は7割くらいいる。他の塾がどの程度か分からないけど、この数字は結構良い数字だと思う。第二志望まであわせれば8割以上の子どもたちが合格したのだから、全体的には満足のいく数字かもしれない。

しかし、残りの2割の生徒たちには申し訳ない気持ちがこみ上げてくる。今年は全滅も多かった。僕が進路相談を受けるときは全滅を避けることを念頭に置くけど、塾講師の中には違った考えを持っている人もいる。チャレンジしてみての結果だから、一言に悪いとはいえないが、全滅の生徒に声をかけるのは難しい。

「先生、高校受験でもお世話になるから、ビシバシ鍛えてよ!」

明るくこういってくれる生徒もいるけど、実際には他の塾に転校する生徒も多い。

残ってくれた生徒に、三年後は笑える結果を送りたいと思う。

Category : 中学受験

私立高校の受験真っ盛り

2007-02-12 17:00:00

2月10からの数日間は東京の私立高校の多くが入試を実施する天王山だ。私が勤務している地域は都立高校よりも私立高校を目指す生徒が多いので、実質高校受験の天王山でもある。特に早慶の付属校を目指している生徒は2月9日の早大本庄をはじめ気の抜けない日々が続く。

しかし、最近の高校入試は、5年前に比べて受験における経済格差がかなり開いているように思う。比較的余裕のある家庭は私立高校を平均5校(東京都以外の私立高校を含む)程度受験するのだが、そうでない家庭は1校、多くても推薦入試と合わせて2校程度に絞る傾向が強い。これでは受験計画を立てるときに選択肢は限られてしまう。

まぁ、高校で最終学歴が決まるわけじゃないし、ましてや人生が決定的なものになるわけじゃないけど、資金力のハンデは大きく感じる。

と、受験の真っ最中にこんなことを述べるのは不謹慎だね。生徒たちには、今は目の前にある受験に向かって全力を尽くしてがんばってほしい。日本政府も教育改革に力を入れるみたいだし、「何とかなるさ」と思って、2ヶ月後の新しい生活を手に入れよう!(←結構、無責任な発言かも…、ごめんね。まあ、先生もダメダメってことで許して。汗)

Category : 高校受験

ほぼ終戦

2007-02-20 17:00:00

中学入試は完全に結果が出たし、高校入試も都立入試を残して、それ以外はほぼ大勢が決した。都立高校は最近人気が回復傾向にあるようだけど、私が勤務している地域では私立高校の人気が衰えている気配はない。50人以上いる中学3年生の中で都立高校を第一志望にしている生徒は10人程度だ。私立高校志望で合格した連中は早速卒業イベントの計画を立てている。

この時期になると、都立志望の生徒を受け持っていない塾講師たちも気が抜けて、卒業していく生徒たちをどんなイベントで送るか、あれやこれやと意見を出しあっている。

塾の卒業イベントは全校でまとめて実施するところもあれば、校舎ごとに校長が中心となってイベントを開催するところもある。うちは後者の方で、今年は身長168cm(自称)、体重120kg(推定)の友人が幹事を勤めることになった。とはいっても、うちの校舎のイベントは大体決まっている。校長がギター片手に長渕を歌ったり、職員がお金を出し合って買ったプレゼントをめぐってビンゴ大会を開催したりと、ありきたりなやつだ。

毎年参加している身からしたら、こんなので生徒が喜ぶのか甚だ疑問を感じるのだが、これがまたなぜか生徒には大人気だ。特に校長の長渕には、卒業生一同大盛り上がりになる。普段あまり頼りのない校長だけど、こんなときにはすごく役立つものだ。

Category : 高校受験

受験戦線の総括!

2007-02-25 17:00:00

塾講師の2006年がやっと終わった。高校入試では全滅した生徒はいないし、あとは都立の発表を待つだけだ。今年実感したことは、思った以上に中学入試のレベルが上がっていることだ。3年前までなら確実に合格するはずの偏差値を模試で叩き出していた生徒が全滅したり、受験倍率が思ったより高くなった中学校があったり、大学受験なみに志望校対策をしなければならない時代がやってきたことを実感した。

今までは、なんだかんだ言っても、志望校対策の授業を採らなくても開成や女子学院などの御三家には受かっていたものだが、そういった生徒も少なくなっている。

今回良い結果が出た生徒たちは小学3年生のころから塾に通い始めた子どもたちばかりだった。昔のように5年生から通っていては手遅れだし、4年生からでも多少厳しくなりつつある。

そういった現状を踏まえてか、大手塾の中には小学1年生から優秀生を囲い込むためのコースを設置するところが増えている。本気で中学受験を考えるなら、これからは小学校に入学するとともに、塾にも通い始めるくらいの気概を持たなければならないかもしれない。

Category : 高校受験

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